今回も前回に続き、僕のつくった短歌を紹介いたします。
毎年、現代歌人協会が主催している全国短歌大会は今年で50回目になります。
大会の式典自体は10月に神保町で行われる予定でしたが、今年は(昨年も)残念ながら中止となってしまいました。
昨年よりいろいろのイベントが中止となってしまっていますね。来年こそはと期待しています。
ただ嬉しいことに、僕のつくった短歌が佳作で入選していました。
見つめ合いとろけるような恋したいこともあるわよメドゥーサだって
メドゥーサはギリシャ神話に出てくる髪の毛が蛇になっている、そう彼女です。
彼女に見られた人は石になってしまうと言われています。
ただギリシャ神話の中でメドゥーサの首を切り落としたペルセウスは、自分の銀の盾にうつったメドゥーサを見ながら戦っています。直接メドゥーサを見なかったので石にはならなかったとの事です。
ということは、「見られたら」というより「目があったら」石になるというのが正しいようです。
当然、見つめ合うなんてことは出来っこありません。
恋どころか友達も出来ないでしょう。結婚、子育てなんてとんでもない。
凶暴な怪物として描かれているメドゥーサですが、想像を絶する孤独をかかえているに違いありませんね。
選んでいただいた歌人の坂井修一さんからは「恋愛。孤独。妊娠。それぞれの場面で深刻な思いから逃れられないのが人の心だが、ちょっとした笑いを用意しておくことで、その思いは人に共感されるところとなる。」という選評をいただきました。
ありがとうございます。