僕が高校生の時に俵万智さんの『サラダ記念日』という歌集が一大ブームとなりました。
いまだに、今までに一番売れた歌集で、その記録は塗り替えられていません。
因みに二番目に売れた歌集はというと、これもまた俵万智さんの歌集『チョコレート革命』というのだから、すさまじい。
「この味がいいねと」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日
俵万智『サラダ記念日』より
自分のつくったサラダの味を君が褒めてくれた。そんな何気ない一言だけでなんでもない日が記念日になってしまう。恋人同士のういういしい一場面です。
歌集のタイトルともなった代表作。二十代の男性から「教科書に載っていたので知っています」と言われて驚いたことがあります。
僕の学生時代は教科書に載っていた短歌と言えば、よくは覚えていないけど北原白秋や石川啄木とかではなかったでしょうか。
昨年にまた『未来のサイズ』という新しい歌集を出しています。
こちらからも
制服は未来のサイズ入学のどの子もどの子も未来着ている
俵万智『未来のサイズ』より
すっかり母親の顔になった彼女の子供への愛情あふれる歌ですね。
本当にそうだな、と共感します。制服は子供の成長に合わせて大きくはなってくれませんからね。はじめから大きめのサイズを購入するのはあるあるです。
だから未来を着ているのですね。
僕の娘も小学校の入学式にはブカブカの制服に、背負って学校まで行けるのだろうかと心配になりそうなほど大きなランドセル。
それがもう今では六年生。来年から中学生なのですから驚きです。
また、新たな未来を購入することになりますね。
因みに写真はその娘がつくってくれたサラダです。
恋愛だけでなく子育ても記念日だらけになりますね。