久しぶりに映画館をはしごした。
年に1回くらいはそんな日をもつ。
「マックイーン モードの反逆児」は洋服のデザイナー、アレキサンダー・マックイーンのドキュメンタリー映画.
ロンドンの労働者階級の青年は、いかにして無一文からトップデザイナーに駆け上がったのか?
23歳の時に失業保険で生地を買って服をつくり話題となり、27歳の若さでフランスの名門ブランド、ジバンシイのデザイナーに就任する。
ロンドンのやんちゃなスタッフ連中を引き連れて、伝統と格式高いジバンシイ本社に乗り込み、本来は立ち入り禁止だった企画室にも職人さんたちを呼び込み、コレクションの服をつくっていく前半は爽快。
モード界ではアレキサンダー・マックイーンって本物の天才みたいにいわれていて、僕もそう思っていたけど、誰よりも情熱的でピュアな男だったのだと思う。
ショーの映像はひたすらに美しくて鳥肌ぶるぶる。
画面の中で巻き起こるスタンディングオベーションにつられて、思わず立ち上がり拍手しそうになってハッってなった。
ハードワークの中、だんだんと精神のバランスを壊していく後半。
憧れだった世界の頂点に立ちながらも圧倒的な孤独。
絶頂期の40歳で自ら命を絶つラストはわかっていても嗚咽。
映画音楽はマイケルナイマン。
痛々しさと美しさを包み込むピアノ。
そんなことされたら泣くに決まってる。
モードなコレクションブランドとは世界が違うけど、僕も長年洋服の仕事をしているので余計に泣いちゃいますよね、これは。
2本目は「立ち上がる女」
アイスランドが舞台の映画。
主人公の女性ハットラが環境破壊をうったえて地元のアルミニウム工場に戦いを挑む姿をどこかコミカルに描いていて笑いもたっぷり。
ジョディ・フォスター監督主演でハリウッドリメイクも決まっているそう。
とりあえず全力でオススメ映画です。
アイスランドの風景映像も綺麗なので映画館で見て欲しい。
笑ったり、泣いたりで、何度でも見たい映画。
ストーリーは詳しく言えないけど、ラストのオチは強烈。
愛しか感じない。