やわらかい温もりが魅力のビエラとは

ビエラとは、薄手のフランネル織物のひとつ。聞き慣れないという方も多いでしょう。ヨーロッパでは古くから愛されている素材です。今回はビエラ生地の特徴や織り方、魅力についてご紹介します。

ビエラとは（Viyella）

ビエラとは英国ウイリアムホリンズという会社の商品名なのです。フランネル仕上げのある布地の商標名です。正式名はビエラフランネルといい、綿45％・毛55％と混紡した糸を綾織りにして起毛させた生地のこと。

近年では綿100％やウール100％のビエラも出てきているようで、綿100％のものは綿ビエラと呼ばれています。ビエラはイギリスをはじめ、ヨーロッパのカントリートラディショナルの代表的な素材といえるでしょう。

ビエラとは綾織物の一種。縦糸と横糸をそれぞれ2本以上の間隔で交差させる織り方をします。平織りよりも風合いがしなやかで、しわになりにくいのがこの織りの特徴。伸縮性が高いという性質があるので、衣類に多く利用されています。

性質の異なる2つの糸で編み上げるビエラは、互いの特徴が良い形で表れている素材です。ビエラ生地の持つ魅力的な特徴をご紹介します。

ビエラは生地を織った後に表面を軽く毛羽立たせているので、ほのかに起毛があり温かみのある風合い。着ている人はもちろん、周りの人も心温かくなる不思議な力を持っています。

ビエラの肌触りはとても滑らかです。肌に馴染まなかったりチクチクする感じはありません。ふわりと柔らかで軽いタッチに、しっとりした上品さも持ち合わせています。

ビエラとは保温性、弾力性に優れている生地なので、冬物のシャツやアウター、ゆったりとしたパンツなどにぴったり。起毛感があるもののフランネルよりも薄手のため幅広いアイテムで使われています。

ビエラ生地を使ったパンツなら、秋口から春くらいまで長く着用できるので着回しにも便利。薄過ぎず厚過ぎない、生地のほど良い厚みはどんなコーディネートにも合わせやすいので、一枚持っていると重宝します。

ビエラは特別な生地なのでお手入れも大変と思われがちです。特殊な洗い方もなく家で洗濯が可能。形崩れやしわを防ぐために、洗い上がりは時間をおかずに早く形を整えて陰干し。ウールと綿の天然素材の混合のビエラは、タンブラー乾燥は避けた方が無難でしょう。

ビエラとは、ウールと綿という性質の全く異なる繊維がミックスされた生地。最近では、綿100％の綿ビエラやウール100％のビエラも登場しています。

ウールと綿の混合ビエラは、ウールだけとは違ったナチュラルな雰囲気、綿だけとは違った柔らかな温かみの両面を持ち合わせた、着回しやすい素材です。

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